「派遣とアルバイトって何が違うの?」
正社員以外のお仕事を探している方はそのような疑問をもつ方も多いかと思います。
私は派遣とアルバイトの違いをあまり理解していないんですが、先生は派遣とアルバイトどちらが良いと思いますか?
派遣とアルバイトはどちらもメリット・デメリットがあるので、自分の働き方に合ったほうを探すのがオススメですね。
派遣とアルバイトの違い
派遣とアルバイトは大まかに「雇用形態」が違います。
派遣は派遣会社に雇われて、働く先の企業へと派遣されてお仕事を行います。
対してアルバイトは働く先の企業にて直接雇用されます。
派遣会社に雇用されるのと、派遣先の企業に直接雇用されるという違いは分かりましたが、何か気にする必要はありますか?
派遣とアルバイト、それぞれメリットがありますが、デメリットもあります。
派遣のメリット・デメリット
まずは派遣として働くことのメリット・デメリットを見ていきましょう。
派遣のメリット1.時給が高い
基本的にアルバイトより派遣のほうが時給が高めです。
たとえば東京都であれば、
アルバイトの時給は1,100円~1,500円程度が多く、平均時給は1,200円程度ですが、
派遣だと最低でも1,200円などから始まり、大体1,500円前後が多いでしょうか。
更に1,500円程度というのは『未経験者』でも出来るお仕事の時給で、
経験者向けのお仕事なら2,000円前後や、時給3,000円を超えてくるようなお仕事もあります。
『高時給』を狙うなら派遣のお仕事を中心に探すことをオススメします。
派遣のメリット2.専門性の高い仕事の経験を積める
アルバイトでは社員の補助作業などの、いわゆる『誰でもできる』ような仕事が多くありますが、
対して派遣は『即戦力となる人物』『経験者』を求められる専門性の高いお仕事が数多くあります。
(プログラマー、デザイナー、看護師、など)
ただ派遣でも『未経験者歓迎』のお仕事は多くありますので、将来的に専門技術を身に着けたい方はそのようなお仕事から始めるのがいいでしょう。
民間のスクールやオンライン講座、職業訓練などの卒業者は実務未経験から社員を目指す方もいますが、比較的敷居の低い派遣のお仕事から始める方も多くいます。
派遣のデメリット1.同じ職場で働ける期間に制限がある
『派遣の3年ルール』
という話を聞く方もいらっしゃるかと思います。 これは派遣法で定められていることであり、簡単にいえば『同じ職場での仕事は3年まで』となります。
3年後に派遣会社の社員となったり、派遣先の直雇用(契約社員や正社員)として誘われることもありますが絶対ではなく、『3年働いて契約満了で終了』という場合も多くあります。
派遣で働く方は最高でも3年ごとにお仕事を変える必要がある、と思っておく必要があります。
派遣会社の社員として誘われたり、派遣先の会社から直雇用のお誘いがあるかどうかはあまりアテにせず『もし誘われたら考える』程度に思っておくのがいいでしょう。
派遣のデメリット2.何かあれば契約満了(お仕事が終了)の可能性がある
世間で『派遣切り』という言葉が話題になったこともあり、不安に思っている方も多いかと思います。
派遣切りとは「これ以上お仕事は続けられません」と派遣先との契約が解除されてしまうこと。
派遣は数ヵ月毎に更新されてその期間の間を働きますが、更新されずに満了扱いとなったり、会社の業績が悪化した際などは、契約期間の途中なのにお仕事を続けらなくなってしまいます。
急な欠勤や遅刻を多発するなどの勤務態度の問題や人間関係のトラブルなどがあると、派遣先に嫌われてしまいと契約更新がされないこともあります。
まじめに仕事をしていればそのような可能性は低いですが、業績悪化による理由などの要因で契約満了(お仕事を続けさせてもらえない)ということも多くあります。
会社は正社員の雇用を維持するので、業績悪化で労働者を解雇せざるを得なくなった場合はまず派遣社員やアルバイトで働く方が優先的に選ばれてしまいます。
なのでお仕事が急に終了するというのは派遣で働く方だけではなく、アルバイトの方にも大いに発生しうる可能性があります。
アルバイトのメリット・デメリット
アルバイトとして働くことにもメリットがあり、反対にデメリットもあります。
アルバイトのメリット1.勤務時間を調整しやすい
派遣・アルバイトともに勤務日数や時間を調節しやすいことが特徴ですが、アルバイトの場合はさらに自由が高いお仕事が多くあります。
派遣のお仕事は「平日5日、1日8時間勤務」「週3日、1日6時間勤務」など、
社員の方と同様のフルタイムのお仕事や、労働時間が多めのお仕事が多くあります。
アルバイトでもフルタイムに近く勤務時間が長いお仕事もありますが、「週1~2日、1日3時間からOK」などの求人も多く見られます。
主婦業などであまり多く働けない方や、複数のアルバイトを掛け持ちして働きたい方などは、時間調整の自由度が高いアルバイトを中心に探すのがいいかもしれません。
アルバイトのメリット2.将来的に企業の社員となれる可能性もある
派遣社員の場合は、派遣会社に雇われて、派遣先の会社へと働きますが、
対してアルバイトは働く会社で直接雇用されます。
アルバイトで成果を残した方やまじめに働いてくれる方など
「今後もウチの会社で働いてほしい!」
と思われれば、正社員として雇ってもらえる可能性も大いにあります。
派遣社員も直接雇用のお誘いはあることもありますが基本はアテにできません。『誘われればラッキー!』程度の考えで留めておくべきです。
アルバイトの場合は、まず社員にする前にアルバイトから始めるような会社も多くあり、求人に「社員化の可能性あり」と書いている会社もあります。
『アルバイトから始めればいつかは正社員になれる!』 ということが絶対とは言い切れませんが、可能性としては大いに考えられます。
将来的に社員化を狙う方は「過去にアルバイトから社員になった方はいますか?」と面接時に聞くのもアリです。
アルバイトのデメリット1.時給が安い
先ほどの派遣のメリットでもご説明した通り、アルバイトで働く場合は派遣と比べて時給が低め。
都道府県の最低時給程度の賃金で募集を掛けている会社多く見受けられます。
(東京都であれば最低時給は1,100円程度)
仕事内容や勤務日数・時間などにあまりこだわりがない、という方は、時給が高くて実務未経験でも始められるような派遣のお仕事を探してみるのも一つの手だと思いますよ。
アルバイトのデメリット2.直雇用なのでムリをお願いされやすい
派遣で働く場合は、契約書に書いていない仕事をお願いされたり、残業を記録しない上での残業をお願いされた場合は派遣会社へと相談し、派遣会社から派遣先へ注意を促してくれます。
ただしアルバイトの場合は会社での直接雇用であるため、正社員に無茶なお願いをしているような会社では、アルバイトにも同じく無茶な仕事をお願いされてしまうかもしれません。
無茶な仕事や時間外労働の強制はもちろんいけないことですが、それが当たり前となっているような会社ではアルバイトにも強要されてしまうかもしれません。
派遣の場合は派遣会社が何かと調整してくれますが、アルバイトの場合は直接本人が会社と交渉しなければいけません。
まとめ:派遣を選ぶか、アルバイトを選ぶか、自分の働き方から選ぼう
- 派遣とアルバイトの大きな違いは『派遣会社に雇われるか』『働く会社に直接雇われるか』
- 派遣にもアルバイト、それぞれにメリットとデメリットがあり!
- 「高時給」「勤務日数・時間の調整の自由度」など、自分の目的に合わせて派遣かアルバイトを選ぶのがオススメ!
派遣にもアルバイトにもそれぞれ良いところ、悪いところがあるんですね!
そうですね、自分が何を大事にしたいかを意識して選べばいいかと思います。
お仕事を決める際には、今後の自分のキャリアを考えることも大切です。
「絶対派遣から探す!」
「アルバイトの求人しか見ない!」
と視野を狭めずに、普段自分が見ないような勤務形態の求人についても目を通してみて、興味のあるお仕事や経験を積めるお仕事などを見つけるのはいかがでしょうか。